憧れのギブス

今日主人と次女だけでスキーに行った。
3時過ぎに帰ってきたら次女の足が大変なことになってた。
くるぶしが2倍ぐらいに膨れ上がってたのだ。

どうやらスキーで転倒してくじいたらしい。

もー、なんですぐスキー場のお医者さんにみてもらわないのさー。本人すごい痛そうじゃん!と内心不服に思いながらも、すごくうなだれてる主人を責められない。(責めたけど)

急いで休日でも見てもらえる病院を電話で探したら、幸い家から歩いて5分くらいのところにあるM外科病院で診てくれるとのころ。すぐに車で連れて行く。

歩いて5分くらいのところにあるのに一度もかかったこともなく、近所の友人たちからの評判も聞いたことないので少し不安だった。

到着してすぐに出てきた年配の看護士さん。すごく淡々としてる。「あらー、ひどく腫れちゃったわね。」と穏やかに言った。

大丈夫かなぁ。

しばらくして出てきた先生も、結構お歳を召していた。

大丈夫かなぁ。

レントゲンをとったら幸い骨は折れていないけど、ひびが入ってるかも・・・とのこと。

え、入ってるか・・・も?

まぁ、少なくともこれだけ腫れてるって事はじん帯も損傷してるからギブスだね、と言われた。

がびーーん。

でも、仕方ないよね。折れてなかっただけでもよしとせねば。

ギブスをしてもらってその後点滴されてる次女。私は一旦塾から帰ってくる長女を迎えに家に戻る。

再び、病院に戻ると・・・主人は中待合で寝てた。反省しつつも眠気にはかてなかったらしい。次女は点滴中。気づけばさっきより患者さんが増えていた。

中待合で私も次女の点滴が終わるのを待ってたら、診察室から先生が患者さんんと話す声が聞こえてきた。どうも痔の話で、すごーーく長い間痔について語り合ってた。3分間診察なんて言われてるこのご時世、やけに親身になって患者さんと話す先生の印象アップ。おかげで私痔に詳しくなっちゃった。

次女の点滴が終わったころ、痔の患者さんが帰られて、暇になった(違います)先生が、松葉杖の使い方やその他の生活上の注意をしてくれた。自ら次女の短い松葉杖をつかってデモンストレーションをしてくれる先生。いい人かも。

薬も自分で持ってきてひとつひとつ袋から出しては説明をしてくれてた。

「ギブスに落書きをする人がいますが、恥ずかしいのでやめましょう。包帯は診察の度に替えるので書いても無駄だからね。」というような事を淡々と語ってて、途中から私は笑いをこらえるのに必死だった。

「体育はできないよ。でも、出席しないと内申もらえないからちゃんと見学はするように。」とまだ小学生の次女に話してて、またそれを「はい。」「はい。」といちいち律儀に返事してる次女にも笑えた。

帰りの車の中で、主人と次女とその時の話をしながら3人で笑った。

いい先生だ。休日も嫌な顔ひとつせず、あれぞ町医者の鑑。などと最初の印象などは忘れ去り大賛辞して帰りました。

帰ったら松葉杖をついてる妹に少し驚いてる長女。いつになく優しくされて、ほっとしたのか次女がぽろぽろと泣き出した。頭を撫でる長女。母の私はそれを目を細めて見る。

しかし食事のとき「ちょっと松葉杖貸して〜。私ちょっと憧れるんだよね、松葉杖とかギブスとか。」と長女は嬉しそうに松葉杖をついて次女に嫌がられてた。でも、私も長女の気持ち少し分かる。

ついでに落ち込みながらも(怪我させたのは自分に責任があると思って)主人が「事実を記録せねば」と言って、腫れた足やギブスの足の写真を撮ってて次女に嫌がられてた。これは私もいかがなものかと思い注意した。

痛みも治まって、不便ではあるものの落ち着いて眠った次女。

ただ今どきどきしてるのは、実は2月に出る予定だったピアノのコンクールに果たして出られるのかどうかということ。出られないのは自業自得だから仕方ないんだけど、その事をピアノの先生に話したときの反応が怖い・・・。

明日心して電話で謝ろうと思います。(すっごく熱心に指導してくださってたから。)