かわいい子には旅をさせよ

今回母が亡くなったと聞いた時、実はその悲しみと同時に蒲郡へかけつけたいものの学校へ行ってる子供たちをどうしようという事が頭をよぎりました。

主人の兄や姉は子供たちの世話もあるだろうし私はその日は蒲郡に来なくてもいいよと言ってくれていたのですが、会社から慌てて帰ってきた主人の様子がどうもおかしい。注意力散漫というか冷静さを失っていたので、主人を一人車で蒲郡へ行かせる事が不安だったので、やはりできたら一緒に行きたいと思いました。

丁度その日は長女は試験中でお昼過ぎに帰宅したため、おばあちゃんが亡くなったことを伝えできたら私は蒲郡へ行きたいと言いました。するとショックを受けながらも自分は大丈夫だからお父さんもお母さんもおばあちゃんのところへ行っていいよと言ってくれました。

普段だらしなくて、自分の身の回りのこともちゃんとしない長女なのに、こういう時は意外と頼りになりました。

次の日もお通夜の準備のため私は午前中から蒲郡へ。娘達は私の実家の両親が夕方に車で通夜会場へ連れてきてくれたのですが、母の話によると長女が一生懸命戸締りや帰りが遅くなるからと部屋のカーテンをしめたりしてくれいたようです。

試験前なのにお通夜で勉強ができず、まあでも今回ばかりは仕方ないかなと思っていたのですが、夜10時過ぎに帰宅してからお風呂に入った長女は「お母さん先に寝てていいよ。」と言って二階の子供部屋へ。そう言われたもののなんとなく先に寝るのも忍びなかったので一階でオリンピックを見ながら娘が寝るのを待っていたら、知らない間に寝てた(やっぱりね)。首までこたつにもぐって汗かいて寝てた。

テレビではカーリングがやっていて外国語での気迫のこもった声で目が覚めたら、長女が横に立って苦笑いしながら「もう寝る。」と言った。時間は2時だった。彼女なりに精一杯頑張った今回の試験の結果がたとえ悪くても怒れないなと思った。

翌朝も私と次女は葬儀のため朝6時半に出なくてはならなかった。長女に8時には家を出るんだよと声だけかけて蒲郡へ。長女は一人で起き、用意しておいた朝食を食べて試験を受けに学校へ。

葬儀も初七日も終わって家に帰宅したのは夕方の6時頃。家に入って「ただいまー」と言っても返事は返ってこなかった。試験が終わってほっとした長女はこたつに首までもぐって爆睡していた。汗かいて…。台所には食べ終わった朝食と昼食の食器が洗って洗いかごにおいてあった。

やればできるものなんだなぁ。やっぱり子供ってある程度信頼して任せるべきなんだなと少し感動した出来事でした。