ぶらっと函館⑦

だめだ、土日は忙しくてなかなか落ち着いて日記を書けないので旅行記をお休みしたら、記憶が一層薄れてる。

えっと、金森赤レンガ倉庫を後にした私達は、歩いてやはり15分くらいのところにあるハリスト正教会へ行くことにしました。

ハリスト正教会がどういったところなのか、全然知らなかったのですが、なんとなく函館に来たら教会にひとつくらい行っておくべきかと思ったのです。重要文化財だったし…。

函館の元町は北海道は北海道でも「大自然を満喫する!」場所というより、横浜,神戸のような異国情緒溢れるおしゃれな港町でした。教会まで行くのに、途中結構急な坂があり、雪道の上り坂を歩くのは少ししんどかったですが、歩いているときは後ろを降り向かないのできづかなった坂の上から見下ろした函館の町の景色はやはりとっても美しかった。
教会まで行ってもいまいちどんな教会なのか分からないまま記念撮影だけして、さっさと帰りました。何しに行ったんだろう…。

帰り道は綺麗な景色を見下ろしながら歩いたので,行きより辛くはなかったです。

市電でホテルのある湯の川温泉に戻った私達。市電の停留所からホテルに戻ったら温泉入ろうねーなんて楽しく話しながら歩いていた。一日雪道を歩き回っただけあって朝は体中に力を入れて慎重に歩いていた私達も、この頃には北海道の人さながらすたすたと歩いていた。そしたら、やっぱり油断したのがいけなかったのか、最後の最後に、本当にホテルまであと数十メートルというところで転んだ。私だけ。

転んだ瞬間「あ、やっちゃった!」と妙に冷静に思った。周囲に人がいないのも瞬時に判断し恥ずかしさも全くなかったので、あとはいかにダメージが少ないように転ぶかだけ考えようと思いました。咄嗟に体を丸めてなるべくお尻の一番柔らかそうなところで着氷しようとした。でも、うまく転んだつもりが着氷寸前にお尻の下にさっき買ったばかりのお土産用のお菓子の袋があることに気づいた。

ぐしゃっと思いっきりお土産を踏んだものの、計画どおり痛みはほとんどなくひっくり返ったまましばらく自分の行動のおかしさにひゃっひゃっと笑っていたら、主人がすんごい焦って「もー、何やってんのっ!」と何故か怒りながら私の手をむんずとひっぱり起こしてくれ、引ったくるように両手の荷物をとって歩き始めた。家族と思われるのが恥ずかしかったのかなぁ。誰も見てなかったしいいじゃん。

子供達は二人とも最初はとっても哀れみの目で見てくれていた。でも、次女は私が自分で自分がおかしくって笑っていて「ねーねー、お母さんかっこ悪かった?」と聞くと「うん、びっくりしたよー。喋ってたと思ったら急に消えちゃうんだもん(けたけた)。」と調子よく笑ってくれた。

一方長女は主人同様、私に同情する反面、冷ややかに、あとなんだか自分の母親の無様な姿を見たのが切なかったように、一人気落ちして歩いていた。いつものように罵倒することもしなかったなぁ。ごめんよ。

でも、やっぱりあのときの自分の姿を見たかったなぁ。みんなもっと笑ってくれれば私だってもっと気が楽だったのにさ。

ホテルに帰ったら、早速温泉に入って、一日中寒さで緊張していた体をほぐし、あと転んでできた打ち身の傷を癒しました。(続く)