世直し順庵!人情剣・第5回

あまりにも素敵な回だったので、今回は番組名をきちんと書いてみました。
昨日の順庵がよかったのは、お話が良かったのか、風間君の出番がいっぱいだったからなのか、もやは冷静な判断は私にはできないのですが、たとえ第6話以降、藤森さんがめっきり影を潜めようとも我慢できるなぁと思える幸せな1時間でした。CDプレゼントのコーナーなんて思いも寄らないプレゼントもあって、ありがたやー、ありがたやー。

今回のお話が面白かったのは、勿論私は藤森さんに異常な思い入れがあるから当然なんですが、それだけではなく、あの二組の夫婦の話がすごく良かったんです。
神保さんは実を言うと私が予告を見て思っていた俳優さんとは違っていたのですが(あんだけ好きーとか言ってて何ですが)、すっごい切ないお芝居がお上手でした。神保さんに限らずあの二組の夫婦を演じられた役者さん全員が良かったなぁ。理由あって江戸に流れて来た者たちの悲哀がとても伝わってきて。
江藤夫妻が死んでしまうシーンでは、このドラマで初めて涙が出ました。あの奥さんにせめてかんざし持って死なせてあげたかったな…。

藤森さんは、前回までのキャラとはうってかわって、実は胸の内に痛みを持つ青年でした。今回はおみっちゃんとも歳の差もすごく感じました。そんなギャップのある役を演じるのに戸惑ったと風間君は雑誌で語っていたけど、私的には違和感なくするっと受け入れられるように、上手く演じてたような気がします。

今回の風間君のお芝居を見て「あぁ、こういうお芝居もするようになったんだなぁ。」と思いました。もちろん、全般を通してそれほど今までの風間君と変わることなく、いわゆる風間君らしいお芝居でもあったのですが、ただ単に、声を抑えるとか、大げさな表情演技を抑えるとかでなく、ストレートに顔に出さずに気持ちで動いてるというか、まず気持ちで藤森になってたというか…、うーん上手く言えないー。こんな風に捉えるのは私が風間君ファンで風間君をそして藤森という役を深く関心を持って見ているからで、一般の視聴者にはひょっとしたら伝わりにくい演技なのかもしれないけど。私は風間君に限らず、演技の好みとしてあんまりストレートな感情表現じゃない方が惹きつけられるので、こういう演技を今回風間君が見せてくれたのがとっても嬉しかったのです。(個人的な趣味ですがだーだーと涙を流す芝居よりも、堪えてる涙が目の奥で光ってる芝居の方が好きです。)だから、今回は最後に藤森さんが「俺、武士捨てます。」ときっぱり言った時の爽やかな笑顔の方が健気に思えて、今回2度目の涙を流しました。

藤森が正しいと信じていた仇討ちを自分も本当はするべきではないと思っている、そんな心の葛藤がよく伝わってきて、見ていて切なかったです。(切なくなりたがりなのかなぁ、私)戸田夫妻が良い人っぽいぞと感じ始めてる藤森の表情もカメラが逐一(引きではあったけど)捕らえてくれていて良かったのではないかと思います。

唯一残念だったのが、次女と見ていたのですが、戸田と藤森が刀を向け合うという今回最大の見せ場で、2人してせっかく見入っていたのに(次女は藤森が戸田の後ろに回った時「切っちゃうの!?えー!!」とどきどきしていた。)、藤森に髪を切られた後の戸田の姿を見て、突然次女が「なんだ、こりゃ。長州小力みたいだ。」と言ったため、もうその後は笑いが止まらなくなった事かな…。涙を流して笑っていたので、その後続いた藤森の「武士やめます宣言」の時には涙腺が緩んでいて余計泣けたのかも。

欲を言えば、私の中でこんなに劇的に展開されていた今回のストーリーを2時間スペシャルくらいでじっくり見たかったよぉ。

なにはともあれ、昨日の順庵も楽しかったです、まる。