どうしてなんだろう

先日会った会社の後輩だった友人から昨夜メールが来た。
重い脳の病気の弟さんの話を聞いていて、何もできないながらも何とか元気になってくれることを心から祈っていた。
数日前2度目の手術をし、比較的経過が良好でほっとしたとのメールが来たのが昨日の昼。よかった、神様はやっぱりいるのねと思ったのもつかの間、容態が急変し、もう意識が戻る見込みがないことを告げられたと悲しみいっぱいのメールだった。
いてもたってもいられず夜遅くだったにも関わらず電話をしてしまった。ご主人が出て、かわってもらったらいつもとは180度違う泣き崩れて話しもできない彼女がいた。自己満足のために勢いで電話してしまったことを悔いながら電話を切り、メールの返信だけをした。

今朝彼女から電話があった。まだ小学生の子供二人を育てている彼女は子供の前では一生懸命気丈に振る舞っていたようで、子供を送り出した途端緊張の糸が切れたのか、電話でただただ泣いていた。

人間て無力だ。彼女の気持ちを推し量ることはできても、かける言葉は思い浮かばない。

世の中には自分の力ではどうしようもないことが起こることは頭では分かっている。でも、いざ不幸が自分の身に降りかかるとなかなか納得できず、行き所のない怒りや悲しみでいっぱいになる。ただ祈ることでしかこの不測の事態に備えることができない。彼女の身の上に起きてる出来事は決して人ごとではなくひょっとしたら明日は自分の身に降りかかることも考えられるのです。

「これが弟の運命だったと諦めるしかない。」と言う彼女。そうなんだけど、その通りなんだけどやっぱり悲しいよ。
ご主人がそばで支えてくれているのがせめてもの救い。

少しずつ彼女の心の悲しみが消え、また幸せな日々が来ることをただ祈るしかできないのです。